堀川建築設計室 
C.HORIKAWA 
ひとりごと 2004



1001 平等院

 


 宇治の平等院に行って来ました。表門(北入り。東から入って南向きの建築だと思いこんでいましたが、実際は東向きでした)から入って観音堂、藤棚を通り過ぎると、鳳凰堂の対屋が見えてきます。第一印象、すごいもの見ちゃったなというのが正直な印象です。予想よりちょっと小振りな木造建築、精緻な気組みの迫力を感じました。鳳凰堂は白州のの水際にたたずんでいます。この白州は最近発掘復元されたもので、創建当初の技術や素材を踏襲して敷地内の粘土を白州の下地に使用しているそうです。今鳳凰堂は平成の大改修の最中で、この白州もそのプロジェクトの一環とのことをビデオパンフレットで知りました。鳳凰堂へのアプローチである橋、鳳凰堂内の本尊阿弥陀如来像・天蓋等の整備のため外観のみの拝観で、内美の拝観ができなかったのはとても残念でした。
 
 鳳翔館アプローチ 
 
  そして、平等院の宝物を展示しているのが鳳翔館です。建築家の栗生明さんの設計、ランドスケープアーキテクト宮城俊作さんのコラボレーションによる作品です。鳳凰堂のすぐ南の小山に埋め込むように作られています。エントランスは鳳凰堂と同レベルからのアプローチ、内部の宝物を見終わった出口が小山の上に出てくる経路となっています。下の写真は出口付近。半屋外の木製ベンチが舞台のように気持ちよくみえます。細部に渡ってぴりりと緊張感のある気持ちよい空間でした。
 そして、もちろんその展示された国宝の数々のすばらしいこと・・・。鳳凰一対は思わず見入ってしまいましたし、雲中供養菩薩像の部屋では思わずすごいの一言でした。修理後本堂の拝観が始まったら(平成19年らしい・・・)、もう一度平等院へ来たいと心に誓いました。

 
 

追:初めてJR宇治駅に降り立ったのですが、全く違和感がありません。高架駅舎の様子や駅前横断歩道の音、タクシー乗り場の様子等々、見知らぬ土地に来た不安と期待感が少なくなったのは、私が年をとったからでしょうか・・・

   

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