敷地は旧こんぴら街道沿いの木造住宅が密集する地域です。街道に面する木造店舗部分は残したまま、定年退職したご夫妻が過ごす居住スペースの増築を行います。敷地形状・条件・近隣への配慮等を考慮し、店舗との間に中庭を設け、そこから通風・採光・生活のゆとり等取り入れるスペースとする配置計画としています
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増築部分建築面積は10坪強。何年か前に10坪ハウスが話題になりましたが、正にその10坪ハウス町家版です。高齢になったときを配慮して、アプローチをゆるいスロープとし、内部はフレキシブルに対応できるように、シンプルなプラン計画としています。また、天井や庭に面する窓高を高くし、狭さを高さで補います。隣地への配慮により高さも広さも制限がありますが、中庭を介して豊かに暮らせる工夫をしています。